2023年12月10日日曜日

静まって信頼する大切さ

聖書箇所 マルコによる福音書135-45

朝はやく、夜の明けるよほど前に、イエスは起きて寂しい所へ出て行き、そこで祈っておられた。                         マルコによる福音書135                  

1.イエスさま人気に振り回される弟子たち

イエスさまのいやしのみわざによって、多くの人々がイエスさまのところに詰めかけて来ました。弟子たちは、イエスさまを必死で探しました。しかしイエスさまは弟子たちに「なすべきは、人々の要望にこたえることではなく、福音を告げ知らせることだ。」とはっきりと言われたのでした。回りの状況に振り回されず、いつも神さまとの交わりを優先して導きをいただくことの大切さを教えられます。

2.ひとりの病人の信仰

ひとりの重い皮膚病を患っている人が、イエスさまのところに来ました。当時この皮膚病は触れると人を汚すと考えられていました。彼は社会から締め出され、精神的にも大きな苦痛がありました。しかしこの人はただ「いやしてください。」と願ったのではなく、神さまのみこころを求めました。この人の信仰の素晴らしさを見ること ができます。信仰とは、神さまのお心に絶対的な信頼を置いて自分をすべて神さまにお任せしてしまうことなのです。

3.イエスさまの沈黙命令

この人は、「何も人に話さないように」というイエスさまのお言葉を守れませんでした。その結果、イエスさまは表立って町に入ることができなくなりました。彼は自分がイエスさまの働きの妨げになるとは思いませんでした。彼は自分の思い通りにしようとする心の上にイエスさまのお心を置けなかったのです。私たちもまずいったん静まって、自分の心よりも神さまを信頼すること、そしてお言葉を求めてお言葉に従おうとする姿勢が信仰の歩みであると教えられています。

20231210日 週報より 

2023年12月3日日曜日

あわれみを土台として

聖書箇所 マルコによる福音書129-34

イエスは、さまざまの病をわずらっている多くの人々をいやし、また多くの悪霊を追い出された。                         マルコによる福音書134節                  

1.シモンのしゅうとめのいやし

イエスさまは、シモン(のちのペテロ)の家を訪ねて、彼のしゅうとめをいやされました。神さまは確かにあわれみ深いお方です。しかし、弟子の家族だという理由で、神さまがいやしてくださるのが当然なのではありません。またそれを私たちから要求できることでもないのです。ここでマルコは神さまのあわれみによるお恵みに感謝と謙遜を持って仕える歩みの大切さを示しています。

2.多くの人々のいやし

イエスさまは、人々が連れてきた病人や悪霊につかれた者をいやされました。イエスさまはこのことで、人々がすぐにイエスさまを救い主だと信じるとは思っておられませんでした。このいやしのあとで魂の救いと言う霊的ないやしに目を向けられるように時間をかけておられたのです。このような神さまからの働きかけで、自分で悟ることのできない真理を知るようになることも福音なのです。

3.あわれみによるみわざ

ペテロのしゅうとめ、また病人や悪霊につかれた者たちへのいやしは、周囲の人々の求めによるものでした。イエスさまは、求めがあったのでいやされたのでしょうか。そうではありません。先ほど見たように人々の霊の眼が開かれるように先手を打たれたのです。何より一人一人のようすにあわれみを覚えられ、いやしを与えられたのでした。私たちは、神さまのあわれみによって神さまを見上げる信仰者とされます。そして『ただ神さまのあわれみを求め、よりすがるしかない者です』という土台にしっかりと立ち続けることが大切なのです。

2023123日週報より 

2023年11月26日日曜日

悪霊と聖霊

聖書箇所 マルコによる福音書121-28

人々は、その教に驚いた。律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように、教えられたからである。                     マルコによる福音書122節                  

1.神さまの権威を持つイエスさま

イエスさまの会堂での教えは、神さまの権威に満ちあふれていました。それは人の知恵による決まりやその根拠を教える律法学者たちのものとは全く違っていました。権威は秩序を保ちそこに一致を生み出します。そしてそこには神さまに従い、神さまの前に正しいとされる私たちの幸いがあります。マルコは神さまの権威と、権威によって保たれている秩序も良い知らせ(福音)だと私たちに示しています。

2.悪霊を追い出されたイエスさま

汚れた霊は完全にイエスさまに降参しました。マルコが伝えたかったのは、イエスさまが悪霊に対しても、絶対的な権威で勝利されるお方であることでした。現在、この時のような悪霊の働きは見られないようです。しかしサタンは常に私たちを神さまから引き離そうと働いています。それでもイエスさまに頼り、正しく歩む者にはイエスさまによる勝利をいただけます。それも福音だと伝えられています。

3.他人事とした人々

イエスさまは、ご自分が神さまから遣わされたことを人々が信じ受け入れるようにと悪霊を追い出されました。しかし人々は、ただ驚いて終わりでした。神さまに従えない悪しき働きが自分たちの中にもあることを認めて、イエスさまに求める人は誰もいなかったのです。私たちにも神さまのお心を正しく理解せずに、すべて他人事のように済ませようとする肉の思いがあります。そんな肉の思いに振り回されないように注意する必要があります。そのためには聖霊の助けによってみ言葉から力をいただき、常に霊的に歩むことが大切です。

20231126日 週報より