2023年11月5日日曜日

備えをしてくださる神さま

聖書箇所 マルコによる福音書12-8

見よ、わたしは使をあなたの先につかわし、あなたの道を整えさせるであろう。

                             マルコによる福音書12節                  

1.悔い改めをすすめるヨハネ

バブテスマのヨハネは人々に悔い改めを迫ります。なぜ悔い改める必要があるのでしょうか。人は皆神さまに向って生きるように造られました。しかし人は罪によって神さまではなく、この世や自分に向いて生きる者となりました。私たちも同じです。神さまに顔を向けてイエスさまをお迎えすることで、人としての正しさを知り、まことの喜びと平安を手にすることができます。

2.イエスさまの道備えをするヨハネ

ヨハネは人々に「私の後に来られるお方は、人々の罪を赦す神の子であって、永遠のいのちと天の御国の保証である聖霊に満たしてくださるお方です。」と伝えます。私たちは神さまのことを思う者に変えられて、神さまと共に心穏やかに歩めるのです。ヨハネは、イエスさまとイエスさまによる幸いを人々に知らせました。

3.預言者として働くヨハネ

らくだの毛ごろもを着て、腰に皮の帯をしめたヨハネの格好は、一目で神さまの預言者と思わせるものでした。預言者のつとめは、①人々に罪を指摘し、②人々の不信仰を警告し、③神さまに立ち帰るように勧め、④立ち帰る者への慰めと励ましを与え、⑤神さまにある希望を確信させることです。今の私たちもこの警告を耳にとめておく必要があります。時代は変わっても、神さまが変わることはないからです。神さまと人との関係も変わりません。私たちはまず礼拝で心の底から神さまを仰ぎ、神さまと共にある幸いを感謝し、喜びましょう。そして神さまからふさわしいお言葉を心に注いでいただきましょう。

2023115日 週報より 

2023年10月29日日曜日

マルコの願い、神さまの望み

聖書箇所 マルコによる福音書11

神の子イエス・キリストの福音のはじめ。                               マルコによる福音書11節                  

1.福音

「福音」とは、良い知らせです。マルコは「あなたに救いについての良い知らせがあります。それがイエス・キリストによってもたらされました。これから良い知らせについて書きます。」と言っています。そこでマルコは、イエスさまがどこで生まれ育ったかをつぶさに記すのではなく、イエスさまが神の子であり、救い主として来られたことに焦点をあてて描いています。

2.福音書

福音の中心はイエスさまの十字架と復活、そして再臨です。しかし使徒たちは、それだけを伝えたのではなかったでしょう。イエスさまの奇蹟のみわざや、語られたたとえ話などもあわせて伝えていたはずです。彼らは聖霊によって、イエスさまのその時々のことを正しく思い起こしては人々に伝えました。さらに使徒たちがこの世から去っても、彼らの伝えた内容が正確に後世に伝えられるようにと書き記されたのが福音書です。

3.マルコ

マルコはバルナバのいとこであり、多くの信仰者の集まる家で育ちました。常にイエスさまの福音に触れて信仰が養われたようです。しかしはじめての伝道旅行では、くじけて途中で帰ってしまいます。それでもバルナバの辛抱強い導きもあって、のちにパウロから役に立つ者と言われるほどの伝道者に成長しました。そのマルコが、イエスさまの語られたおことばや出来事のすべてをも福音として私たちが受け取ることを願って書かれたのがこの福音書なのです。

20231029日 週報より

2023年10月22日日曜日

神の義・愛・恵み

聖書箇所 ペテロの第一の手紙512-14

この恵みのうちに、かたく立っていなさい。                          ペテロの第一の手紙512節                  

1.神さまのまことの恵み

ペテロは神さまからの一方的な御恵みを味わい、その恵みの中を歩むのが信仰の歩みであペテロって、私もそのようにされた一人なのだと伝えています。恵みあふれる神さまの御手の中にあると確信することで、つらいこともうれしいことも、すべては神さまの最善だと受けとめることができるのです。ペテロは全ての信仰者が同じようにまことの恵みにつつまれた歩みをしてほしいと願っているのです。

2.神さまによる結びつき

この手紙は、ペテロが信頼する協力者シルワノの記述です。支え合える信仰の友との結びつきは、人間的なものを越えたイエス・キリストによる切り離すことのできない関係です。教会も同じです。イエスさまを通して、神さまが選ばれた群れの一人一人を受け入れるのです。そうしてお互いに愛し合い、支え合うことが神さまの御心です。

3.お互いに大切な存在

ペテロは「愛の接吻をもって」と言います。これはあなたを本当に大切に思っていますという思いを込めて、あいさつをしなさいということです。イエスさまのお体である教会の一人一人が大切な存在であり、お互いが愛で結びあわされた一つ一つの器官であるからです。

ペテロ第一の手紙で示されてきたもっとも大切な点、それは神さまだけが正しいこと、神さまのなさることはすべて愛から出ていること、そして神さまはあふるる恵みの神さまであるということです。これはペテロ自身がイエスさまと苦楽を共にし、自らの体験をもとにした強い信頼と期待が込められた彼のあかしなのです。

20231022日 週報より