2023年6月4日日曜日

良き市民として

聖書箇所 ペテロ第一の手紙213-17

あなたがたは、すべて人の立てた制度に、主のゆえに従いなさい。                                                                                                                     ペテロの第一の手紙213

1.世の制度に従うこと

神さまは、世の制度や権力者がすべて正しいとして認めておられるのではありません。それが一時的にこの世を治めるための必要として許容しておられるのです。国に住む者はみなその国の制度に従って生きるようにされています。旅人・寄留者として遣わされた信仰者も、この地上の世においては神さまの置かれた場所でその制度に従うようにと教えられています。

2.人の正義と神さまの正義

信仰者にとって、世の制度や権力者に従うことは、不信仰な姿を現すことではありません。私たち信仰者の証しとは、この世に異を唱えて世を変えていく、人間的な正義感で生きることではありません。世にいる人の心を神さまの方に向け、人を神さまと共に歩む者に変えていくための神さまの正義感で生きることなのです。ローマ帝国のすさまじい迫害の対象となったキリスト教でしたが、やがてローマの国教として認められるようになります。それは革命ではなく、神さまに従い続け、神さまの正義感に生きたキリスト者たちの証しの勝利です。

3.良き市民としての歩み

信仰者は罪から解放されていて、この世の罪から生まれた制度や権力に縛られない霊的な自由人です。しかしこの地上にいる間は、その自由を制限して良き市民として歩むように教えられています。それは、砕かれた心で神さまに低く仕え、また人にも仕えていくしもべの歩みです。その上で神さまは、良き市民としての私たちが神さまを愛し、群れとしての教会を重んじて、一人でも多くの人が神さまのもとに立ち帰るように証しある生活をするようにと望まれています。

202364日 週報より

2023年5月28日日曜日

立派なふるまい

聖書箇所 ペテロのだいいちの手紙211-12

あなたがたは、この世の旅人であり寄留者であるから、たましいに戦いをいどむ肉の欲を避けなさい。                       ペテロの第一の手紙211

1.信仰者の立場/旅人であり寄留者

ペテロは、信仰者が天の御国を故郷とするこの世の旅人だと言います。私たちは、旅人として、旅先であるこの世を神さまにあって喜び、また苦しい時は必ず導いて助けてくださる神さまを頼り、待ち望みます。そうして神さまは私たちを証し人として、いわば御国からの出張者として、この世での神さまのご計画の一端を担うように置いてくださっています。また寄留者という言葉で、この世ではなく、天の御国にいつも心を置いておくことの大切さを強調しています。

2.信仰者の敵/戦いをいどむ肉の欲

信仰を持てば嫌なことは何も起こらないとの思いは、肉の欲からやって来ます。この肉の欲はすべての信仰者に対して戦いを挑んでくる恐ろしい敵なのです。しかも、私たちには信仰を持つ前からこの肉の欲が備わっているので、敵であることに気付きにくいのです。だからこそ私たちは、乳飲み子のようにみ言葉を慕い求める必要があります。そして御霊の助けをいただいて、み言葉に照らしながら自分の中にいるこの敵を認識していくのです。

3.信仰者の証し/神さまがあがめられる

信仰者は、イエスさまを信じてない人々の中で立派な行いをしなさいと勧められています。神さまが私たちに求めておられる立派さとは、旅人や寄留者としてその恵みを喜ぶこと、み言葉から敵である肉の欲を認識すること、そして敵との戦いにおいては弱さを覚えてもイエスさまにたより勝利することです。これらはその人ではなく、その人を通して神さまがあがめられる立派さなのです。神さまは私たちの日々の戦いの一つ一つをも証しとして用いてくださいます。

2023528日 週報より 

2023年5月21日日曜日

光の子たち

聖書箇所 ペテロの第一の手紙29-10

しかし、あなたがたは、選ばれた種族、祭司の国、聖なる国民、神につける民である。                     ペテロの第一の手紙29

14つの呼び名の群れ

①選ばれた種族:教会の兄弟姉妹は、神さまが特別に組み合わされた唯一無二の群れです。一人ひとりが、神さまの特別なお体としての自覚を持って歩むことを願い、ペテロは「選ばれた種族」と呼びました。②祭司の国:私たちは礼拝で、自身を霊のいけにえとして献げる祭司としてイエスさまを証ししています。証しを通して、教会を天の御国とすること、さらに自分の生活の場から御国を始めることを期待されています。それが、神の国を代表する王としての働きであり、「祭司の国」なのです。③聖なる国民:私たちは自分では変わっていない様に思えても、神さまの側では全く聖いと見てくださっています。その聖さを保てるようにイエスさまに頼り、兄弟姉妹でお互いに支えながら励まし合っていく群れが「聖なる国民」です。④神につける民:これは、神のものとされた民という意味です。私たちはもともと、この世の側にいました。しかし、今や神さまのチームになりました。神さまは教会に大いなる愛が注いでくださり、教会の私たちを通して神さまの栄光を現わそうとしておられます。

2.証しする群れ

ペテロは4つの呼び方で、神さまの教会への愛と、神さまが教会を証しする群れとして持たれている期待について私たちに示しています。もし私たちが群れの一員として喜びを感じず、互いに裁き合ったり不平を言い合ったりしているならば、証しにはならず神さまを悲しませるのです。お互いが神さまに愛されている神さまの宝物であることを認め、励まし合い愛し合うことで私たちは群れとしてまた個人としても神さまの素晴らしさと愛を証ししていくことができます。

2023521日週報より